西島秀俊さんが『ドライブ・マイ・カー』のパフォーマンスを認められ、ニューヨーク・タイムズが選ぶ【2021年最高の俳優】(Great Performers/The Best Actors)に選出されました。では、他にはどのような俳優が選ばれているのでしょうか?気になる全14組と選出理由の抜粋をまとめました。
最高の俳優たちが出演した映画の公開日と予告編つきです。※日本語訳は抄訳です。
全文は、the best actors of 2021(New York times) https://www.nytimes.com/interactive/2021/12/07/magazine/best-actors.html
俳優:クリステン・スチュワート
【選考理由抜粋】
名声を得た者の「不幸」を、身をもって知っているスチュワートのような人物だけが、ダイアナの謎に迫ることができるのかもしれない。クリステン・スチュワートは、その恐るべき才能を完全に、かつ大胆に使いこなす俳優である。
『スペンサー』
(2021)日本公開日:2022年予定
原題:SPENCER 監督:パブロ・ラライン
俳優:ウィル・スミス
【選考理由抜粋】
世界的な映画スターであるウィル・スミスは、ヴィーナスとセリーナの父親、リチャード・ウィリアムズになりきっているわけではない。ウィル・スミスらしさのエッセンス、つまり彼の魅力、意欲、知性、狡猾さを使って、「リチャード・ウィリアムズであることがどのような感じなのか」を私たちに伝えている。
『ドリームプラン』(2021)
日本公開:2022年2月23日(水・祝)
原題:KING RICHARD 監督:ライナルド・マルクス・グリーン
俳優:ルース・ネッガ
【選考理由抜粋】
ネッガは、終わりのない自己革新を、危険度の高い自由として演じている。華やかで恐れを知らないように見えるクレア(という役)が、このゲームが実際にはどれほど危険なものであるかを知っていることをほのめかしている。
『PASSING -白い黒人-』(2021)Netflix
日本公開日:2021年11月10日 Netflix
原題:PASSING 監督:レベッカ・ホール
https://www.youtube.com/watch?v=trwq3CNCMkU1
俳優:テッサ・トンプソン
【選考理由抜粋】
ルース・ネッガ演じるクレアがこの映画のパズルだとしたら、テッサ・トンプソン演じるアイリーンは、そのパズルを解こうと、または、壊そうと決意している。クレアが大胆で衝動的なのに対し、アイリーンは礼儀正しく慎重。トンプソンは、おとなしいアイリーンの動揺を声、目、息に染み込ませ、それらの感情が一体となって表現されない感情の嵐となる様子を描いている。
『PASSING -白い黒人-』(2021)Netflix
日本公開日:2021年11月10日 Netflix
原題:PASSING 監督:レベッカ・ホール
https://www.youtube.com/watch?v=trwq3CNCMkU1
俳優:ギャビー・ホフマン
【選考理由抜粋】
映画の世界では、知識人を信頼できる形で表現することは非常に稀なことだ。ギャビー・ホフマン演じるヴィヴが例外的なのは、彼女が頭が良さそうだということだけでなく、考えることが彼女の人生の中心的な活動であることが明らかである。
『C’mon C’mon(原題)』
日本公開日未定
俳優:ホアキン・フェニックス
【選考理由抜粋】
『ジョーカー』(2019)でアカデミー賞を受賞したホアキン・フェニックスは、過激な変身劇で知られていますが、彼の真の才能は常に繊細さにあり、人物の心と体に入り込み、ほんの些細な仕草にまで気を配っている。
『C’mon C’mon(原題)』
日本公開日未定
原題:C’mon C’mon 監督:マイク・ミルズ
俳優:西島秀俊
【選考理由抜粋】
(西島秀俊が演じた)家福悠介は、妻の死の直前に妻の不貞を知り、映画の大半の時間、悲しみと裏切りに麻痺している。あるいは、そのように見える。村上春樹の原作を濱口竜介が映画化したこの作品は、悠介と彼の置かれた状況についての私たちの思い込みを静かに解きほぐし、精神的な理解に近いものに到達する。西島秀俊はこの力の鍵を握っている。彼の控えめでメランコリックな存在感は、鋭いウィットと痛烈な批判的知性を隠し持っている。最初に彼に同情するのは簡単だ。しかし、彼を理解することの方がはるかに難しいし、やりがいもある。
『ドライブ・マイ・カー』
日本公開日:2021年08月20日
英題:Drive My Car
俳優:デンゼル・ワシントン
【選考理由抜粋】
デンゼル・ワシントンとシェイクスピアの組み合わせは、現代の最高の俳優が、(ベン・ジョンソンが言ったように)”永遠なる作家 “を演じるという、明らかに偉大なるレシピである。
※ベン・ジョンソン=シェイクスピアと同年代の詩人
『マクベス』
日本公開日:2022年1月14日 AppleTV+
原題:The Tragedy of Macbeth 監督:ジョエル・コーエン
俳優:ボー・バーナム
【選考理由抜粋】
バーナムは、自分自身を演じるだけでなく、インターネット全体を演じている。私たち一人ひとりの頭の中に存在する、声、気分、ジョーク、平坦化された人格の不協和音を。すべてが少しばかりリアルすぎるが。
『ボー・バーナムの明けても暮れても巣ごもり』Netflix
日本公開日 2021年5月30日 Netflix
原題:Inside 監督:ボー・バーナム
俳優:ベネディクト・カンバーバッチ
【選考理由抜粋】
ベネディクト・カンバーバッチは、聡明で頭脳明晰な男性を演じることを得意としてきました。シャーロック・ホームズ、アラン・チューリング、ドクター・ストレンジ。この壮大な西部劇の中心となるモンタナの牧場主、フィル・バーバンクも、ある意味ではこの仲間に入っています。イェール大学を卒業し、博識で音楽の才能もあり、頭の回転が速く、残酷な皮肉の才能もある人です。しかし、彼が世間に示している人物像は、西部のかろうじて文化的な男であり、荒々しく、意地悪で、ストイックな男らしさの代名詞である。果たして彼は何者なのか?怪物なのか、それとも殉教者なのか?映画はその答えを導き出すのに時間がかかり、カンバーバッチはフィルがいなくなった後もその謎を残しています。
俳優:『パワー・オブ・ザ・ドッグ』Netflix
日本公開日:2021年11月19日(劇場公開)12月1日(Netflix)
原題:The Power of the Dog 監督:ジェーン・カンピオン
ジョゼフィーン・サンズ&ガブリエル・サンズ
【選考理由抜粋】
森で出会った2人の少女の魅惑的な友情を描いた、現代のおとぎ話のように展開する『PETITE MAMAN』の心理ドラマの前提は、あまりにも奇妙でデリケートなため、説明するとネタバレになってしまう。双子の姉妹は、お互いに完璧に自然体で、遊び心のある温かい姉妹の絆を、心を揺さぶるものに変えている。
『Petite maman(原題)』
俳優:カティア・パスカリウ
インターネット上のセックススキャンダルに巻き込まれた学校の教師を演じるパスカリウは、嫌なこと、不安なこと、議論の多いこの時代のヒーロー的な女性になっている。
『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』
日本公開日︙2021年9月28日・10月1日(イメージフォーラム・フェスティバル 2021)
英題:Babardeala cu bucluc sau porno balamuc 監督:ラドゥ・ジュデ
第71回ベルリン国際映画祭 金熊賞(2021年)
俳優:オナー・スウィントン・バーン
【選考理由抜粋】
ジョアンナ・ホッグの自伝的映画で、オナー・スウィントン・バーンは二重の課題に直面している。ジュリー・ハートとして、彼女は監督のバージョンを演じておた、ジュリーの上品な母親を演じるティルダ・スウィントンと頻繁に同じシーンに登場する。『The Souvenir』は、若い芸術家の成長を描いた2部構成の物語で、スウィントン・バーンは自分の力に対する自信を、ジュリーの成長とともに高めていくようだ。
『THE SOUVENIR PART II(原題)』
日本公開日:未定
監督:ジョアンナ・ホッグ